量子コヒーレンスと量子デコヒーレンス(8)

② 量子もつれ

「量子もつれ」とは、2つ以上の量子が互いに関係していることを指し 、 例えば、1つの粒子の状態を測定すると、それと関係のある別の粒子の状態も同時にわかるということです。
2つの量子が強力な相関関係にあり、片方の状態によって、もう片方の状態が同時に確定する、というものです。何千光年離れていてもです、どんなに距離が離れていても、光の速さを超えて、情報が伝達するというのが「量子もつれ」です。
人間においても、親子関係、血縁関係、知人・友人関係等も、「量子もつれ」関係にあると言えるのかもしれません。


                         


③ 量子デコヒーレンス(波動関数の収縮)


・量子コヒーレンス
 量子の重ね合わせ状態、波動的な挙動のことを言います、量子が同時に二つ以上の状態をとることができることです。


・量子デコヒーレンス
 量子の重ね合わせ状態が崩壊して量子としての動きが失われることを言います。量子デコヒーレンスは量子力学の最大の特徴と言える面白い現象です。デコヒーレンスを起こす要素として外からの観測が作用して起こります。


量子力学は、数式上で「波動関数状態の量子が、一つの状態に収縮すること」を表して成立します。この現象を、”観測者効果(Observer Effect)”とも呼ばれます。


デコヒーレンスが起こる原因は「原子が周囲の物質と相互作用することによって起こる」ことを実験によって証明したセルジュ・アロシュ氏(仏)が、2012年のノーベル物理学賞を受賞しました。
しかし、その後も観測ができない量子の世界について、理論物理学者の間で、様々な仮説・理論と解釈が生まれ研究されています。

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