マクロとミクロのスケール(6)


(2) 量子力学について


 量子力学は、『原子>原子核>陽子>素粒子』と、原子のさらに奥側、ひいては物質の根源を科学的に解明しようとする分野です。即ち、見えない世界を科学する学問です。
 量子力学が登場する20世紀以前は、日常的に目撃する事柄は、全てニュートン力学によって証明されている時代でした。物体の「位置」や「運動量」(=質量✕速度)が分かれば、物体がこれからどうなるか必ず分かるという物理学です。
「絶対空間」「絶対時間」が原則となっています。しかし、20世紀に入ると広大な宇宙空間や極小の世界(量子)では、決定論なこの原則が通じないことが発見されました。「相対性理論」や「量子力学」の出現です。


 量子の世界は、原子や分子といったナノサイズ(1メートルの10億分の1)あるいはそれよりも小さな世界です。このような極めて小さな世界では、私たちの身の回りにある物理法則(ニュートン力学や電磁気学)は通用せず、量子力学というとても不思議な法則に従っています。
  量子とは、粒子と波動の性質をあわせ持った、とても小さな物質やエネルギーの単位のことです 。物質を形作っている原子そのものや、原子を形作っているさらに小さな電子・中性子・陽子といったものが代表選手です。光を粒子としてみたときの光子やニュートリノやクォーク、ミューオンなどといった素粒子も量子に含まれます。(文部科学省HP)



【第8回科学の統一に関する国際会議1979年Rev.moon】
量子物理学は、物質の土台がエネルギーであることを確信していますが、私たちは今だにエネルギーの根源を知り得ず、それ以前の存在段階が何かもわからずにいます。またエネルギーが何故、どのようにして、それ以前の段階から存在の段階へと移行するのかもわかっていません。なぜ多様な分子が存在するようになったのか、なぜ分子は陽イオンと陰イオンという独特な形態を持っているのか、などという問題はいまだに明白になっていません。



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