現代物理学と統一思想の「時間と空間」の概念比較(33)

現代物理学の「時間と空間」の概念


・ニュートンの、「絶対時間」「絶対空間」という絶対原則が、相対性理論、量子力学、超弦理論などの出現で、適用できない時代にあって、カルロロベッリ著「時間は存在しない」によると「過去や未来は存在しない!時間は幻想で人の意識により生み出したもの。」とする「ループ量子重力理論」に対する統一認識論の見解は?

     

         
・「ブラックホール回遊ツアー理論」では、それぞれの物がそれぞれの「現在」を持っている。

・「物理法則によって導き出せる物理現象は、時間の流れる方向性が関係ない」時間の概念である過去・未来が存在しない。


・「エントロピーの増大の法則」熱いコーヒー「秩序ある状態」は時間とともに冷める「秩序ない状態」。人が認識している「過去から未来」という時間の認識(一方通行)と一致している。

しかし、秩序の視点を変えれば「宇宙はどのような状態にあっても秩序のある状態」である。

・人の意識がなければ「過去・現在・未来の時間が存在しない」



原相論 原相構造の統一性に記されている 「空間と時間」の概念


 原相構造は一言で、「統一性」であると表現するしかない。空間がないために位置がなく、したがって前後、左右、上下がなく、内外、広狭、遠近がなく、三角形、四角形などの空間もない。無限大と無限小が同じであり、すべての空間が一つの点にすべて重畳されている多重畳の世界である。それと同時に、上下、前後、左右、内外が限りなく広がっている世界である。
 また、原相の世界は時間のない世界である。したがって時間観念から類推すれば、過去、現在、未来が今の瞬間に合わさっている。それはあたかも、映画のフィルムの一巻きの中に過去、現在、未来がみな入っているのと同じである。時間も瞬間の中に合わさっている。すなわち瞬間の中に永遠があり、瞬間が永遠へつながっているのである。したがって瞬間と永遠が同じである。これは、原相の世界が一つの状態(性相と形状、陽性と陰性が統一された状態)の純粋持続であることを意味する。いわば「状態の純粋持続」が原相世界の時間である。


 要約すれば、原相の世界は純粋な「統一体」である。空間と時間だけでなく、その他のすべての現象(堕落と関連した非原理的な現象は除いて)の原因が、重畳的に一点に統一されている世界である。言い換えれば、時間、空間をはじめとする宇宙内のすべての現象は、この統一された一点から発生したのである。あたかも一点から上下、前後、左右に無限に長い直線を無限に多く引くことができるように、この「統一性」から時空の世界が上下、前後、左右に無限に広がっているのである。


それゆえ宇宙がいくら広大無辺で、宇宙の現象や運動がいくら複雑であるとしても、その時空と現象を支配している基本原理は、この一点、すなわち「統一性」にあるのである。それが統一の原理であり、授受作用の原理であり、愛の原理である。例えば授受作用の土台である四位基台という一点(原点)から空間が展開されたのであり、正分合作用という一点から時間が展開されたのである。

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